失敗したな、と思う。

私としたことが…あんな見え見えのワナに引っ掛かるなんて…!

でも、こうなったからには私のプライドに掛けて、

逃げ切ってやるから!!!!!




:::::::::::::::::::



「なぁ 、賭けをしないか?」

「はへ(賭け)?」


ことの起こりは、今日の朝。

おもいっきりトーストを頬張っていた私の所にシリウスが来てそう言った。


「はへっへ(賭けって)?」

「ちょっとしたことだ。」

「???」


そう、あれがジェームズかリーマスだったら警戒したと思う。

でも!

でも相手がシリウスなんて!

警戒なんてするわけないじゃない!(極酷)


私はトーストを飲み込んで、シリウスに向き直った。


「で、何?」

「賭けをしようぜ?」

「だから何の賭け?それにも寄るわ。」

「別に難しいことじゃないぞ?」

今日1日、俺から逃げられたら監督生専用風呂の合い言葉を教えてやる、どうだ?

「ホントッッ!?」


監督生専用のお風呂は、ここ最近の私の憧れだった。
聞いた話に寄れば、すっごく綺麗で広いらしい。

何で監督生専用なんだと、ずっと愚痴っていた。
だって、別に監督生だからって他の生徒と別々にする必要ってないじゃない!?

1度で良いから入ってみたいッッ!
泳げるくらい広いお風呂に!!!!!(最終目的)


「やるッッ!!!!!」

「…交渉成立、だな?」


私はシリウスの手を握り、期待いっぱいで頷いた。
頭の中は既に巨大風呂。

これが、元凶。




:::::::::::::::::::::::


「なんで!?こうなるの〜〜〜〜ッッッ!!!??」


そして現在、私はホグワーツの中をまるでマラソンランナーの様に、
多くの生徒達から熱いエールを送られながら疾走中。


ありがとうみんなっっ!!!!(輝汗)


ってそれどころじゃないぃ―――!!!!!!

何故、こんなことになったのかと言うと―…、

私は、シリウスの言う『賭け』に同意した。

シリウスが『誓約書だ』と言って一枚の紙を取り出して、サインするよう言うから、
シリウスなんかに負ける気は毛頭ない私はアッサリと誓約書にサインしてしまった。

その後、


「ちなみに、俺に捕まったら何でも1つ言うこと聞くんだぞ 。」


私は、








殴りました。










力の限り。













シリウスを殴りました。











「聞いてないッッッ!!!!!!(怒声)」

「い、今…言っ…た…だろ…?(瀕死)」

「そう言うことは誓約書かせる前に言うもんでしょッ!?」

でないと詐欺になるのッ!

「そんなもの、僕らの前では無効じゃないかな v」

「!―――ジェームズッッ!!」


シリウスを瀕死にした私はとっとと誓約書を燃やそうとした、のに。
誓約書はスルリと私の手を通り抜け、あの悪魔の手元へ。


「これには魔法を掛けてあるからね、僕じゃないと無効に出来ないよ?」

「じゃあして、今すぐ。」

「"じゃあして"なんて、朝っぱらから大胆だねv」



ドスッ!!!!!!



とりあえずセクハラオヤジの鳩尾にワンパン喰らわすと、胸ぐらを掴んで詰め寄る。


「せ・い・や・く・しょ・を・む・こ・う・に・し・て!」

「そんなに顔近付けるとキスしたくなるじゃないか ♪」

「――――こんにゃろう…(怒)」


まったく堪えていない感じで、ジェームズは微笑む。


この歩くセクハラマシーンめッッ!!!


「とりあえず、今日1日はシリウスと鬼ごっこしてよ 。」

「……リーマス。」

やっぱりアナタも一枚噛んでるのね。

「シリウスくらい、どってことないでしょ?(笑顔)」

「そうさ!要は捕まらなきゃ良いんだよ、 。」

が勝てば、監督生専用入浴場の合い言葉が分かるんだよ?」

「負ければ言うことを1つ聞くわけだけど―…」

「「 だったら大丈夫さ(だよ)!」」


こうして、私は悪魔達の言葉通りに、シリウスから逃げ回ってるわけです。

しかも、このことは全校生徒に広まっているらしく、逃げる先々で、


頑張れよ!

絶対逃げ切れ!

やられる前にやれ!!


等のエールが送られる。

ちなみに、今日も授業はちゃんとあるから、授業中は大人しく勉強。

そして、授業終了と共に私とシリウスは雷のごとく猛ダッシュで鬼ごっこ開始。

――そんなこんなで半日が過ぎた。


「つ――か――れ――た―――ッッ!!!!」


流石に、1日中走り回れば体力も尽きてくる。


「―…シリウス、今どの辺だろ…?」


私が目の前の角を曲がろうとした時、




嫌な予感がした。



そう、啓示とも言える何かが走った。




私は反射的にブレーキを掛けて踵を返し、今来た方へ走り出す。

すると、


「あっ! ッ!何で分かったんだよッッ!!!??」


シリウスが顔を出して大声をあげる。


危なかった!
神様でも悪魔でもありがとう!



普段、リーマスのことを電波とかなんとか言ってる私だけど、
今回のこれでリーマスに対する見識を改めようと心底思う。
恐いには変わりないけど。


「あ――もぉッッ!しつこいわシリウスッッ!」

大人しく私の野望の礎になりなさい!

「そっちこそ、そろそろ体力の限界だろ!?」

大人しく俺に捕まれ!

「慎んで辞退申し上げますッ!」

「俺だって諦めね―よッ!」


そして本日何回目になるのか、シリウスと私の悪口雑言大レースが始まる。


「もう疲れたッ!」

「俺だって疲れた!」

「だったら追って来ないでよ!」

「お前こそ逃げるなよ!」

「これだから犬科は嫌なのよッ!」

「犬科言うな!」

「犬科を犬科と言って何が悪いのよ、パッドフット!(幼児レベル)」

「そこまで言うならアニメーガスしてやるぞ!?」

「犬に追い掛けられるのは素で恐いから嫌ッ!

「なら言うなッ!」

「シリウス〜諦めてよ〜」

「断る!」


立て続けに言い募り続ける とシリウス。
息は切れているはずだが、なんとも見事だ。


「大体!一体何させる気よヘンタイッ!」

「ベッ!別に変なことさせると決まったワケじゃないだろ!?」

「ドモるとこが怪しい!!!」

みなさ――――んッ!この人ヘンタイで―――――っす!!!!!

「誤解を招く言い方すんな!」

「じゃあ何させる気なの!」

ことと次第によっちゃ考えてあげないことも無いかも知れないわよ!

「…ほんとかよ?」

「だから"かも知れない"。」

「聞き逃げの可能性は?」

「6:4ってトコかしらv」

「どっちが6だよ!?」

「言いますまいて。」

「―… …(呆)」


ひたすら とシリウスのマシンガントークが炸裂する。
周りには超速で走っている為聞き取れていない。


そして、そのまま1時間。


タイムリミットは夕食までだ。
はあのままシリウスを撒き、なんとかひと息ついていた。


「ふ〜…なんとか逃げ切れそう…」

これで監督生専用風呂は私のテリトリーに!
(違)


は拳を握って悦る。


「…まぁ、シリウスが何させようとしてたのかは気になるけど。」

あとでジェームズたちにでも聞いてみよっかな〜


そんな勝ちムードの の元に、ひとつの人影が近寄る。


v」

「わぁッッッ!!!???」


が驚いて振り向いた先には、天下のリリー様。


「リ、リリー!?ビックリさせないでよ〜!」

「ゴメンねv でも にど〜しても教えてあげたいことがあってv」

「教えたいこと?」

「そうv」

「なぁに?」

「ね、 。シリウスのお願い、何だか知りたくない?」


それはそれは美しい笑顔で、リリーは微笑む。
はと言えば、当然知りたいと答える。


「……………………………―って言うつもりなんですってv」

「―……………なんて姑息な…」

「でしょ?」

「なに考えてるんだか…」

「でもシリウスらしいわ。」

「うん、らしい。」


リリーの言葉に大きく頷く
そしてスクッと立ち上がると、


「じゃv 私は逃げてくるわねv」

「ええv 頑張って v」

「そっちは宜しくv」

「任せてv」


お互いに華やかな笑顔を向けあうと、 は逃走、リリーはジェームズ達の元へ。





:::::::::::::::::::::::



のヤツ、何処行った!?」

なんであんな逃げ足ばっか早いんだよ…!?


大焦りなシリウス。

もうタイムリミット寸前だ。

逃がすわけにはいかない。

今日この日を逃したら、


………………………なんかもぅ色々大変だ。


自分は永遠の負け組になってしまう。



それだけはッッッッ!!!!
(切実)



でも、 は見つからない。

あの だ。

そうそう見つかる所に居るとは思えない。


「ッだ――――ッ!!!! 何処に居んだよ ――――ッッッ!!!!!!」

「うっさいッッッ!!!!!!!」



ドコッ!


「ゴフッ!」


シリウスの脳天(ドタマ)に何故か巨大なカエルが叩き付けられる。

動物(?)虐待反対。

カエルが飛んで来た先には、散々行きそうな場所を探したにも関わらず、
発見できなかった


…?!」

「何ほうけた顔してるのよ。」

「…何処に居たんだよ?」

てゆうかこのカエルは何だ。

「居所はセブルスに(強制的に)協力を仰いでスリザリンの寮よ。(卑怯)」

ちなみにカエルはリリーの置き土産v

「なんで出て来たんだ?」

…見つかんねぇワケだ……。

「リリーに会ったの。」

そして世にも恐ろしい事実を知らされてね?


はにっこり微笑んでシリウスを見据える。
シリウスは何となく尻込みして構える。


「賭け、してるんですってね? ジェ−ムズ達と。」

何の賭けなのか言ってごらんなさい?(笑顔)

「リ、リリーに聞いたのか!?」

「(無視)吐け。」

今すぐ。

「俺、帰っても良いか?」

「許可すると思うの?」

「思わない。」

「じゃあさっさと喋った方が身の為ってものじゃない?(微笑)」






「――――………………悪かった。(土下座)」






賭け。

そう、それは。










「順番に に賭け持ちかけて最初に勝ったヤツが をモノに出来るって……」

ちなみに順番はジャンケンで。










は微笑み、


そして…










「フザケんなお前ら―――――――――ッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」











―そして、


シリウスは本日2度目、


空を舞い地に沈んだ。




「ほんとジョ―ダンじゃないわ!ジェームズとリーマスじゃッ!」

近いウチに死ぬ!

「賭けに勝てばいいだろ?」

「勝てるか!!!!」

私そこまで人間捨てきれてない!

「じゃあ俺にしとけ! !(必死)」

「それが無難な選択だから出て来てあげたんでしょ!?」

リリー様々だわッッ!!!!

「………あぁ?」

「何よ。」

「今の台詞はマジか。」

「命が賭かった事項にバクチは打たないわ。」

「――… ……」

「何か仰ることでも?」







見え見えのワナに引っ掛かった。

そう、本当に見え見えだったのに引っ掛かってしまった。

だって、

警戒してない、

(する必要無い)、

シリウスが相手だったから。









「誰かのモノになる前に、俺のモノになれよ、 。」










でも今度モノ扱いしたら殴るわよ?(笑顔)















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+カンシャ+

30000HIT御礼!!!!!!!
こんなヘタレサイトが参万打なんて!
本当に皆様のおかげですッッ!!!!!
なんでかシリウス夢(オマケに最悪)ですが、
しかも元はアンケートですが!(最低)
お好きにお持ち下さい!












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